ムカデ人間2 (公式サイトはこちら

 
ムカデ2

 

 わりと有名な胸糞映画の二作目です。レンタルを字幕版で視聴しました。前作に比べてかなり映像的に進化していますので、前作程度のグロさなら大丈夫! という人が見ると死ぬと巷で噂です。

 

あらすじ

発達障害を患う小柄な男マーティンは、ロンドンの地下駐車場で夜間警備員として働きながら母親と2人で暮らしていた。

あるとき、マーティンは「ムカデ人間」のDVDを繰り返し鑑賞しているうちに自分もムカデ人間をつくってみたいという欲望にかきたてられる。マーティンは夜の地下駐車場を訪れた人々を拳銃やバールで気絶させ、拉致して倉庫に監禁。更に「ムカデ人間」の出演者の1人を映画のオーディションと偽り倉庫へ連れ込もうとする。ところが、その計画の進行中にムカデ人間についてまとめたファイルを母親に見られてしまう。かねてから息子の存在を疎ましく思っていた母親はマーティンのことを激しく罵り、彼のファイルとペットであるムカデを処分しようとするが、彼女の行動を見たマーティンは激昂し母親を殺害してしまう。

歯止めを失った彼の行動はエスカレートしていき、ついには12人もの人間が倉庫に集められる。そして、マーティンは「ムカデ人間」のDVDを参考にムカデ人間の製作に取り組んでいく。(Wikipediaより抜粋)

 

ストーリー   

キャラクター  

世界観     

ホラー度    

グロ/エグ度  


総合      

おすすめ度   

 
 

【以下ネタバレ注意!】

 
 

 まず「評価低すぎ」「前作よりグロイとか言っときながらグロ度Dっておかしいだろ」と思われるかと思いますが、それは後々。

 それとこの映画は、(恐らく)グロすぎたという配慮で白黒です。レンタル版は男性器にモザイクもかかります。それも考慮してのDですが、まあモザイクは本命のムカデ化にはかかってないので、あまり減点要素にはなりませんでした。
 

 まずストーリーですが、前作以上にストーリーはありません。純粋にグロイ映像を楽しむだけの映画です。まあ、これについては見たことある人も納得してくれると思います。


 キャラクター、というか主人公ですが、やばいレベルでキモいです。上記の評価欄に「俳優の演技」を足すなら、主人公は間違いなくSです。迫真です。セリフはほぼないのにすげーなぁと感銘を受けました。
 

とまあここまではいいのですが、問題は世界観。

 まずあらすじにあるように、これは前作が架空の話としたうえで、現実の世界で起こる出来事です。この発想はいいなと思いました。ただこの主人公、前作の大ファンという設定の割にかなり原作ガン無視のオリジナリティ溢れる行動を多々取ります。

 そしてとにかくぶっつけ本番気質が強い。これから12人も拉致しなきゃいけないのに、まあジグソ〇並の華麗な犯罪計画なんて全然立ててくれません。
 
 まず被験者を拉致する場所ですが、まさかの職場。しかも夜の駐車場警備なので警備員は自分だけ。この時点で、行方不明者がいたら即お縄にかかりそうですが、心配しないでください。この世界の警察は、某透明少年探偵もびっくりの無能っぷりです。これ、伝わるんでしょうか。

 さらに、夜だからといって普通に駐車場内で銃をぶっ放すわバールで頭殴りつけるわやりたい放題です。

 しまいにはマンションの自室で二人ぶん殴りかなり大騒ぎしますが、住民はそんな騒音日常茶飯事なのかスルーしてくれます。いったい自室から監禁場所の倉庫まで、どうやって誰にも見られずに体格のいい成人男性を運んだのでしょうか。謎は深まるばかりです。
 

また一晩の話ではなく、普通に何日か経過しているようなので、12人も捕まえる前に自分が捕まりそうな気もしますが、作中には警察のけの字も出てこないので相当な隠ぺい工作をしているのでしょう。

 こういう映画は「もし自分がこんなことをされたら……」という恐怖心を煽ることで嫌悪感を出している面があると思うのですが、現実味がなさ過ぎてそういった感情は全く起きませんでした。その点で世界観の評価は低いです。
 

 そして拉致方法ですが、前作の博士は丁寧に麻酔を使っていたのに対して、今作の主人公はまさかのバール。銃で撃って動けないところをバールで殴って気絶させるというかなりシンプルなものです。女だろうが容赦ないです。子供はムカデとして繋げられないのでスルー。

 手術中の麻酔替わりもバール。バール、何て万能なんでしょうか。

 この荒々しいやり方のせいで、手術中にショック死させてしまったり抵抗されて上手く繋がらなかったりといろいろやらかし、自分が殴って頃してしまった被験者に対し、ムカデのパーツが減るという理由からかかなり悲しんでいましたが、どうしても言いたい。

 だったら麻酔使えよ


 さらにムカデの繋げ方もかなり雑です。

『尻の皮を切除しようとしたら被験者がショック死しちゃったので、代わりにでっかいホッチキスで繋いじゃえ☆』

 という雑さ。

 お前本当に原作ファンか?
 何回もDVD見て勉強した割に、完全に行動がにわかです。前作の主人公の博士がこれを聞いたらブチ切れそうですね。
 

 そしてこの主人公、何とムカデの最後尾の女性と突然S〇Xしだします。そのプレイ内容はかなりアブノーマルなのですが、まあそれは置いておいて。

 ここで気に喰わないことは、前作の博士は研究者が持つ本当に純粋な興味本位から実験をしたのに対し、この主人公は欲望丸出しということです。

 前作の博士は、『天才外科医の仮面の下には狂人が隠れていた!』といった感じで、社会的にも成功している高スペック人間の裏の顔が描かれており、「社会的勝者の持つ狂気」が(一応は)おどろおどろしく演出されていました。

 これに対して、今作は詰まるところ精神異常者が異常なことをしているだけです。見る側は「なあんだ、所詮
異常者かで終わってしまいます。まあ、今作の場合はその限度を超えている感もありますが。

 もちろん、他にも今作のような趣旨を描く作品は多々ありますが、その中で名作といわれるものは、演出が上手かったりキャラクターが個性的だったりと、他に大きなプラス要素があります。今作におけるそれは、俳優の迫真の演技とムカデ化に伴うグロ要素のみ。
 


 要するに、全然狂気が足りません


 こんなこと言ってると私が狂人みたいですね。違いますからね? 私は至って正常ですよ?

ともかく、この「原作をリスペクトしまくっていながら意地でも麻酔は使わないし、取りあえずホッチキスで繋いで完成でいいや」という姿勢には、後日ニュースを見たこの世界のムカデ人間厨も激おこでしょうね。

 

また、私が感じたグロ度が低い原因はここにもあります。私はどちらかというと、ただただ映像がグロイものは全然平気なのですが、もがく被害者たちの悲痛な叫びが心に刺さってダメなタイプなのです。

 つまり、映像にグロさはなくても、その後の展開が予想できた瞬間に最もグロイと感じる人種なのです。具体的には『チェーンソーで切断されるリアルな映像』よりも『切断される前に被害者が泣き叫び、その後切断される映像が脳内で再生されてしまった瞬間』が一番グロイと感じてしまうのです。

 その点で言えば、この映画は前作よりグロくありません

 映像自体はなかなか強烈ですが、被験者が前作よりかなり多く、一人一人に感情移入している暇がないのです。

 そして先に述べた現実味のなさ、主人公の原作愛を叫びながら原作を冒涜するようないい加減な態度も加わって、私の中では前作以下の映画でした。あ、違いますよ。私は原作厨ではないです(本心)。
 

ただ、スカトロ描写やグロい映像は見慣れていない人からするとかなり強烈ですので、そう言った意味でも視聴はお勧めしません。ですが、グロ映像大好物な変態さんには、これ以上のものもなかなかないと思います。そういった人にはお勧めです。さあ、お近くのGEOかTSUTAYAへGOですよ!

 次回以降は、こんなアブノーマルな内容の映画ではなく、普通のゾンビやモンスターものを借りてきたいと思いました(小並感)