ゴースト・オブ・ザ・デッド
ゴースト
国籍 日本
製作 2007
販売 J.V.D

 ごめんなさい。こういうクソ映画を見たとき、どんな顔すればいいか分からないの。 笑えばいいと思うよ

 レンタル版を視聴しました。まずは予告編&Amazon先生のあらすじからどうぞ。

【予告編】

【あらすじ】
霊が現れるという屋敷に集められた4人の女性。屋敷の主・筑波は4人に屋敷で起こる霊現象の調査を依頼する。しかし、筑波には別の目的があった。4人はそんな事も知らず調査を始めるが…。

ストーリー………E
キャラクター……D
設定………………D

総合………………E+
おすすめ度………E


【良い点】
・あるんですか?

【悪い点】
・編集が酷すぎて目も当てられない
・脚本が酷いなんてレベルでなく酷い

 見ない方がいいです






【以下、ネタバレ注意!】







 うろたえるな。これが日本のクソ映画というものだ(重症)

 この怒りと呆れと虚無感と脱力感が入り混じった複雑な感情を表現するのに適切な言葉はないものでしょうか。

 さて今作ですが、まずはあらすじの補完から始めなければなりません。とりあえず、今作はゾンビ映画ではないです。では幽霊や悪霊から逃げたり戦ったりする映画なのかというと、それも違います。

 今作は大まかに説明すると、「騙された自称霊能者(笑)の女たちが、ゲイの殺人狂に軽快なBGMが流れる中で雑に殺されながら、殺人ビデオの大撮影会をされる」というお話です。意味が分からないと思われた方、あなたは正常ですよ。

 もう少し細かく補足すると、『「ゴースト・オブ・ザ・デッド」というサイトの掲示板に「最近家に幽霊が出て困ってるからなんとかして。御礼はしますから」という書き込みがあり、それを見た四人の自称霊能者の女性たちが御礼目当てにホイホイ釣られるも、実はその書き込み主はゲイの殺人狂で、女たちが苦しみながら死ぬ様をゲイ仲間と一緒にビデオに撮りながら、男同士の濃厚な性行為に耽ってゆく……』という内容です。補足しても意味が分かりません。

 しかも問題なのは、こんなのは本編の一部だけのお話で、残りの大半は真面目な展開……というわけでもなく、ガチで終始こんな意味不明なノリに付き合わされるのだということ。これこそが、この映画の真の恐ろしいところなのです。

 そのため今作、便宜上カテゴリーではホラーに分類していますが、内容的には全くホラーではありません。ですが、そのあまりに雑すぎる殺害シーンを見るとスプラッターに分類するのも失礼なレベルなので、こうなりました。ご了承ください。

 ではあらすじの補足も終わったところで、早速詳細な内容を見てゆきましょう。ただし、お察しの通り以下は酷評の嵐ですので、それでも構わんという人だけどうぞ。



 それでは早速。とりあえず良い点など微塵もないので、酷評パート行きます。今作の悪い点は、編集技術があまりに酷すぎるということと、脚本が擁護のしようもないレベルで酷いということの二点です。他にも、ちょっと洒落にならないレベルの棒読みやキャラクターの魅力のなさなど、色々とあるにはあるのですが、主な部分ではその二点でした。


 まずは編集技術の拙さについて。もうこの際、殺害シーンが雑すぎるということには目を瞑りましょう。予算の関係もあるでしょうし、こちらとしてもB級映画にそれほど高度な編集技術は要求していません。しかしそれらを差し引いたとしても、今作の編集はもう酷いなんて言葉では言い表せられないほど酷いのです。

 では何がそんなに酷いのかというと、それは間の取り方やカットの仕方がとにかく下手であるということ。いえ、下手というと語弊があります。正確には、編集した人物は存在するのかと思えるほど無編集シーンの垂れ流しが多すぎるということです。

 例えば序盤、主人公が謎の人物にトンネルで追われるシーン。彼女はトンネルに入った際、反対側の入り口から人影が駆けて来るのに気が付き、すぐに走って引き返します。そこでカットすればよいものを、今作はその謎の人物がトンネルの反対からこちらの入り口に走って来るだけの無編集映像を、固定視点のカメラで、長々と無意味に垂れ流し続けるのです。

 他にも、見せ場だと思ったからかどうかは知りませんが、殺害シーンは(ミスマッチのBGM以外)ほぼ無編集の垂れ流し、ゲイ同士がイチャつくシーンも垂れ流しと、今作は本当に垂れ流しが大好きなのです。まるでクッキー☆みたいだぁ……(悪夢)

 当然、「見せ場だからあえて編集しない」ということと、「映像を垂れ流す」ことは月とスッポンなわけで、今作は明らかに後者に分類される出来映え。これについて、擁護のしようはないでしょう。


 そして脚本の酷さについて。もうこの際、あらすじの補足で挙げたようなストーリーの滅茶苦茶さについても目を瞑りましょう。狙ってこんな意味不明なストーリーにしたのかもしれないですし、これをネタとして楽しめる人もいるわけで、その場合この展開をどれだけ真面目に叩いても意味がないですから。しかしそれを差し引いても、今作の脚本はもう酷いなんて言葉では言い表せられないほど酷いのです。

 では何がそんなに酷いのかというと、それは説明をするのがとにかく下手であるということ。この場合の説明というのは、キャラクターの背景設定の説明であるとか、今このキャラクターはどのようなことを思って行動しているのか、という部分の説明です。

 「今私は、こんなことを考えてます」
という説明をするとき、今作ではほぼ決まってそれをキャラクター自身に喋らせます。会話する相手がいればまだ良いのですが、今作は(一応)ホラーなためか、キャラクターが一人で行動する場面も多いのです。その結果生まれたのが、話す相手もいないのにキャラクターがやたらと心情を呟く、もしくは心の声を垂れ流し続けるという超不自然な事態。

 さながら小説の地の文を全て読み上げるかの如く、主人公が怒涛の勢いで独り言と心の声を垂れ流し続ける様にはもはや唖然。心情を行動で表すのではなく、思ったことをそのまま口に出させるというコミュ障もびっくりの方法で自分のことを表現するシナリオは、もはや中学生が書いたというのも失礼なレベルのお粗末さ


 編集のやる気のなさと脚本の酷さ、これのせいで、今作ではやたらとワンシーンが長いということは言うまでもありません。特にそれが顕著なのは、四人の自称霊能者たちが自己紹介をするという場面。お互いに説明台詞を飛び交わせながら始まるのは、キャラ紹介と言うよりは完全にただの心霊体験大自慢大会で、話の内容はペラッペラかつ無駄なことばかり、しかもそれがやたらと長いという救いようのなさ。この映画のダメな点が全て凝縮されていると言っても過言ではないほどの酷い場面でした。



 総評ですが、ガチでもギャグでも擁護のしようがないとしか言えません。おふざけとノリで作ったのだとしたらあまりに笑えないですし、真面目に作ったのなら目も当てられない。見る価値は皆無でしょうから、ダメさを楽しみたいという方以外にはおススメできません。逆に「ダメな部分が見たいからクソ映画見てるんだろうが!」という方ならば楽しめる余地はあります。 貴重な90分、生かすも殺すもあなた次第ですよ。