シャークネード4
シャークネード4


 シリーズは続くよどこまでも
 マジでどこまで続くんですかね

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 シャークネード エクストリーム・ミッションのレビューは→こちら

 レンタル版を吹き替えで視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。

【予告編】


【あらすじ】
 ワシントンでのシャークネードとの戦いから5年。シャークネードの発生件数はゼロとなっていた。世界が平穏を取り戻す中、フィンは長男のマットに会うためにラスベガスへと向かう。待ち合わせ場所は、サメが泳ぐ巨大な水槽がウリのシャークワールド・ホテル。フィンが久々の再会を待ちわびる中、起こるはずのない竜巻がラスベガスの中心で発生するのだった…。

ストーリー………B
鮫竜巻の質………B
キャラクター……B
設定………………E

総合………………B
おすすめ度………B


【良い点】
・相変わらず開幕の盛り上がりがすごい
・話のテンポが非常によく、盛り上がりも各所にあるので全く飽きずに楽しめる
・小ネタや伏線の張り方が上手い

【悪い点】

・三作目からの方向転換により好みが分かれる


 宇宙進出した三作目とは裏腹に、今作の舞台は地球上だけ、しかも前作よりかなり話のスケールを落としての完成となりました。このことについて、ガッカリされた方も結構いると思いますが、個人的には「とにかく、今、目の前のシャークネードを何とかしなければ!」という1、2に見られた市民目線での視点が復活したことが非常に嬉しく、また優秀な小ネタや脚本などに支えられ、全体的な出来としても3を上回るクオリティだったと感じました。「3が一番好き」という方からするとパワーダウンに感じるかもしれませんが、「2こそ至高」という自分からすると素晴らしい出来栄えだったと思います。
 でもヒロイン強化し過ぎだと思う。






【以下、ネタバレ注意!】






 日本版タイトルからは外れましたが、副題が〝フォースの覚醒〟である今作。前作で宇宙進出したことも相まって、いよいよ舞台は宇宙へ……? と思われた方も多いと思います。しかし今作では舞台は地球のみ、発生するシャークネードの本数も少数と、前作に比べるとかなりスケールを落としての仕上がりとなりました。これについては賛否出る作品だと思います。

 では、解説も早々に、早速中身を詳しく見ていきましょう。まずは悪い点から行きます。



 今作の悪い点は、三作目の方針から大きく方向転換したことにより、好みが割れるということです。いや、これ別に一概に悪い点とも言い切れないのですが、賛否が割れやすいだろう、という意味で一応悪い点に挙げておきました。というより、今作の仕上がりをほぼ完ぺきだと思った私からすると、これくらいしか悪い点に成り得る部分が思いつかなかったんです。ヒロイン強化しすぎ問題は別として……。


 前置きが長くなりましたが、早速。シャークネードシリーズを欠かさず見ている良い子のお友達にはもう周知の事実ですが、このシャークネード、すでに宇宙に飛び出したばかりか、宇宙空間でサメと対決&光学兵器チェーンソー登場&サメに入って大気圏突入&サメから出産などの離れ業を、すでに前作に当たる3でやってのけています

 しかしそれほどのはっちゃけ方を魅せた前作に比べると、今作は宇宙にも行かなければ地球の危機でもありません。シャークネード自体も、大変な脅威であることに変わりはありませんが、規模自体は前作ほどではなく、今作はスケール的には大きくパワーダウンしていると言ってよかったと思います。しかも、今作の副題は〝フォースの覚醒〟の名を冠していたため、メイン舞台はいよいよ宇宙だと思っていた方も少なからずいたと思います。そのため、前作ファンの方からすれば、物足りなさを感じるかもしれません。

 まあ、ただこれだけで終わってしまう映画であったなら、「そろそろネタ切れか」で終わっていた話だったと思います。しかし、これだけでとどまらないのが今作の、シャークネードの凄いところ。それは以下の良い点で。



 さて、今作の良い点は、話のテンポの良さや盛り上がりのさせ方、ネタの挟みこみ方などが相変わらず上手いため、全く飽きずに視聴できること、大きく言ってしまえばここに集約されます。


 まずこの映画、2作目から始まった、「開幕すぐにシャークネードとの交戦シーンを入れて、話を盛り上げる」という方針は健在で、今作でもいきなりベガスにて主人公のフィンがシャークネードの襲撃にあうところから話がスタートします。そして例に漏れず、これのクオリティが凄まじい。

 フラグビンビンなサメホテルと、突如発生した竜巻、町中がサメと洪水にあふれる中、フィンは車で竜巻にサーフィンを仕掛け、海賊船を使ってベガスを航海……もう自分でも何書いてるか分からないくらいに滅茶苦茶なテンション爆上げ展開が続き、もうこれがクライマックスなんじゃないかというくらいに話が盛り上がります。ラスベガスへようこそ。

 そして、ここから話が全くだれることなく進んでゆき、ベガスから逃亡したシャークネードは、ゆく先々でフィンたちに襲い掛かります。しかも、今作におけるシャークネードは幾度となく〝進化〟を続けてゆきます、これが今作最大の特長。油田からオイルを巻き込んでオイルネードに、それに引火してファイアネードに、さらには牛を巻き込んでカウネード、発電所に突っ込んでライトニングネードに……と、映像的にもストーリー的にも竜巻の進化が話を盛り上げてくれました。そして竜巻は、ついには原発に激突してヌークリアネードに。これが今作のラスボスです。

 3作目までの、主にサメに焦点を当てた作りから、竜巻自体に焦点を当てるという方向転換。これがまた今作の賛否が分かれるポイントだとは思いますが、個人的にこの転換はマンネリ脱却にも大きな貢献をしてくれる可能性を秘めていたと思います。5作目も制作が決まっていますから、今後の展開にも期待です。 一体いつまで続くんですかね……。

 少し話がそれましたが、そういうわけで今作には、前作までと違った要素が結構盛り込まれています。しかし、家族のためを思って行動を起こし、「今、目の前の竜巻を何とかせねば!」という気持ちに駆られてチェーンソーを手に戦いを挑む姿勢は、むしろこのシリーズの原点に回帰したと言えると思います。確かに3作目よりもスケールは小さくなりましたが、よりシャークネードの危機を身近に感じられる構成になっていたので、個人的にはこちらの方が好きでした。

 また今作、小ネタやトンデモ展開、またセリフ回しのセンスなどもバッチリ健在だったのは非常にうれしいところ。「正直不本意だが、グランドキャニオンを爆破する!」「どうも。チェーンソーをくれ」など個人的ツボに入ったセリフもいくつかありましたし、小鮫でAED、ラストのサメリョーシカなど真面目にバカやってる展開もよかったです。そして何より、まさかの某クモ映画からのゲスト出演、これはすごく良かった。B級映画同士のクロスオーバーはもっとやれ。



 というわけで総評ですが、前作からの方向転換により結構好みが別れる作品に仕上がったんじゃないかと思います。とにかくでかいスケールがいい! 強いフィンが見たい! という方にとっては微妙かもしれません。 しかし言えることは、今作は決してパワーダウンしたわけではないということ。シャークネードシリーズ最大の武器である勢いを手放すことなく、サメではなく竜巻を主役に据えるという新しい要素を盛り込んで、しっかり駆け抜けてくれました。続編にも期待が持てる仕上がりだったと思います。