ゾンビファイトクラブ
ゾンビファイトクラブ

 レンタル版を視聴しました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からどうぞ。

【予告編】



【あらすじ】
ゾンビ ゾンビ ゾンビ ゾンビ ゾンビ ゾンビ ゾンビ ゾンビ… だらけ... お前ら、2度死ね―

ある高層マンションでドラッグの売買が行われ、そのドラッグによるゾンビ化が蔓延していた。
ゾンビは建物の中の人間に次々と襲い掛かり、殺された人間たちはゾンビへと変貌していき、瞬く間に建物はゾンビだらけになってしまう。
特殊部隊が救助に乗り込むがおびただしい数のゾンビに屈してしまう。
最後に残ったジェニーはボーイフレンドを殺されるも、命からがら特殊部隊のアンディと逃げ出す。
それから一年後。ゾンビ化は進み世界は荒廃していた―
ジュニーとアンディを含む生き残りの人間たちとゾンビを奴隷化して世界を操る科学者が奴隷人間vsゾンビの余興を楽しんでいた。
生き続けるためには勝ち続けるしかない! 自由と生き残りをかけたファイトクラブが幕を開ける! ! 

ストーリー………C
ゾンビの質………B
キャラクター……C
設定………………D

総合………………C
おすすめ度………C

【良い点】
・戦闘描写は結構頑張っており、ゾンビの出来も結構いい

【悪い点】

・とにかく中身がない
・ファイトクラブ編での戦闘シーンがとにかく少ない

 なんというか、「おいしい物とおいしい物を混ぜ合わせたらおいしい物が出来るに違いない」というガバガバ理論に基づいたところ、なんか味がぐちゃぐちゃになって「不味くはないけど、別々に食べたほうがおいしかったなぁ……」となった何とも残念な映画です。さらに、映画二本分の話を無理やり一本に詰め込んだ割には内容がスッカスカで中身がないというよく分からない映画でもありました。
 戦闘面のクオリティは結構高く、基本的にそこまで飽きることなくみられるので、頭を空にして見る分にはそこまで悪くないと思います。






【以下、ネタバレ注意!】








 中身もなければファイトクラブ要素もないじゃないか(憤慨)

 というわけで今作ですが、地下帝国で開催されるゾンビ人解体ショーを主人公たちが生き抜く話に見せかけたよくあるゾンビ映画です。まあ、地下帝国編は三十分しかないんですけどね、初見さん。


 というわけで、早速行きましょう。まずは良い点から。



 今作の良い点は、戦闘描写やゾンビの出来は結構よく出来ているということです。


 今作、ゾンビとのファイト要素を売りにしている映画だけあって、戦闘シーンのクオリティの高さはなかなかのもの。流血シーンについてはCGが目立つ部分もありますが、ゾンビ自体の出来は結構よく出来ていて充分合格点と言えます。また、通路における大量のゾンビとの格闘戦は、アクションにしっかり力を入れてくれたおかげでかなり満足の行く出来栄えでした。

 その他、パワーレッグ装着型おじいちゃんの奮闘シーンやファイトクラブでの死闘など、銃撃戦よりも格闘戦、肉弾戦に重点を置いた作りになっているおかげで、戦闘においてはなかなかイカすアクションシーンが多く、結構見ごたえのある出来栄えになっていたと思います。以上。



 では以下には悪い点を。今作の悪い点は、とにかく中身がスッカスカであることと、そもそもファイトクラブ編自体がかなり短いことです。これがもう本当に致命的というか……。


 まずはここで、今作のあらすじを振り返ってみましょう。上記のあらすじを見ても分かる通り、この映画は主に①雑居ビルゾンビ発生編と②地下帝国ファイトクラブ編の二つに分かれています。もちろんタイトルからも想像される通り、②の方に主眼が置かれている……のかと思いきや、時間配分的には①→60分、②→30分という具合で、①の方に大幅に主眼が置かれているのです。そのため今作、あらすじやタイトルから期待していた展開とは全然違いました。

 まあ、それは百歩譲って良いとしても、問題なのは①の部分がなんかよくある普通のゾンビ映画という感じで、いまいちパッとしないことです。「売人共捕まえるために雑居ビル行った→ゾンビだらけやん→逃げなきゃ」というだけの話で60分持たせようとするので、もう内容はスッカスカ。しかもその間、特殊部隊の横暴さを描くための一般市民虐待シーンが無駄に長かったり、「ここいる?」という展開が続いたりと、出来栄え的にはちょっと微妙。

 では、②のファイトクラブ編は面白いのかというとそんなことはなく、①で時間を使いすぎたからか地下帝国の成り立ちや支配システムについては説明完全放棄の上、まともにファイトクラブでゾンビとファイトしたのは一回だけとさらに微妙な有様。こっちはファイトクラブでのゾンビ戦を楽しみにしているのに、戦闘シーンがかなり少ないため全然盛り上がってきませんでした。
 
 さらに言えば、①雑居ビル編と②地下帝国編のつなぎ方がびっくりするほど下手で、何の脈絡もなく「一年後、人類は地下での生活を余儀なくされ……」というちょろっとした説明が一瞬入るだけで、詳しい話は完全に丸投げ、そのため話は前半に輪をかけてスカスカで退屈となかなか残念な出来でした。

 しかも、前半で時間をかけて地下帝国帝王の過去を描いた割にはその展開が全然生きてこず、終わり方も取って付けた感がかなり強いのでマジで微妙です。話の主眼的にはこっちがメインなのかもしれませんが、まだ前半の雑居ビル編の方が見応えはありました



 総評ですが、バランスというか時間配分がどう考えてもおかしい映画でした。②の展開をどうしてもやりたいのなら、①を30分にしてこっちを60分にしないとどう考えても尺が足りないでしょ。こんなことならいっそのこと、無理に②をねじ込まないで①の展開をしっかり膨らませるだけで良かったのでは……と思ってしまいます。
 実際①については、よくある展開が続きパッとしないながらも、戦闘シーン等の出来栄えは決して悪くはなかったですし。まあ、いらないシーンも多かったですが、そのあたりを見直しつつこのクオリティの戦闘を軸に立ち回る映画にできていれば……と思ってしまいます。

 ゾンビは合格点、戦闘・アクションも◯、しかし設定と構成がダメ、というなんとも残念な映画でした。