ダスト
ダスト

今作ですが、字幕で見ました。まずはAmazon先生のあらすじ&予告編からですどうぞ。

【予告編】


【あらすじ】
大学生になったエマは、大学寮での新生活を始める。彼女はひとつ秘密を抱えていた。
幻影と幻聴。統合失調症と診断され薬が手放せないのだ。
賑やかなキャンパスライフに心躍るエマだったが、ここでも自分を呼ぶ声に悩まされる。
日ごとにその声は形を帯びていき、恐怖感に苛まれ続ける彼女は次第に一部の同級生から好奇と嫌悪の目で見られるようになる。
だが、優しい仲間も得て、彼女は自分の病気と向き合おうと決意するのだった。

ある夜、キャンパス内で封鎖されている病院跡から彼女を呼ぶ声を聴いたエマが建物に近づくと、ひとりの警備員から「決して近づくな」と強く警告される。
警備員が去った後、興味本位で友人らと施設内に侵入したエマは暗闇に一人迷い込んでしまう。
その間、友人たちは施設内焼却所に陳列されていた壺を誤って割ってしまい、舞い散る灰を吸い込んでしまう。

その夜以降、彼らはコントロールできない何かに支配されていく。また、エマを呼ぶ声も明確さを増していく。
遂に殺人事件が発生。実は、友人たちが吸い込んだ灰は、その施設内で人体実験の対象とされて焼き殺された精神病患者の遺灰だった。
ヤツの狂気に操られ、彼らは次第に恐ろしい事態を引き起こしていく…。

ストーリー……D
キャラクター…C
ホラー度………D
設定……………D

総合評価………D
おすすめ度……D

【良い点】
・ないです

【悪い点】
・とにかく内容が薄っぺらい
・内容がないので展開が遅い
・設定面もボロボロ

 とにかく「見所のない映画」だった、この一言に尽きると思います。最初から最後までとにかく内容がなく、ジュース飲み終わった後に残った氷が溶けた水みたいな味しかしませんでした。





【以下、ネタバレ注意!】





 映画としての体裁をギリギリ保ったままどこまで内容薄くできるか選手権にでも参加してんのかってくらいの薄味。

 さて今作ですが、大学生になりたての夜に調子乗って廃墟と化した精神病院探索に乗り出したら呪われてやべーことになるお話です。まあお約束な展開ではありますが、この映画は普通ではありませんでした。

 では早速、詳細に内容を見て行きたいんですが……これがまたマジで困ったことに、良い点をなんとか探そうにも褒めるところが全くない。強いて言うなら、唯一キャラの出来についてはまあ普通だった、と言うことくらいでしょうか。それ以外は全部ダメです。

 では、何がどうダメだったのかと言うと……今作の悪い点は、とにかく起伏がないストーリー展開と、終始スローペースで全く面白みに欠けることと、設定投げっぱなしなところなど、だいたい全部です。

 まずストーリーから順に潰して行きましょう。今作のストーリーは単純明快で、大学生になって夜のパーティー→羽目を外して廃病院探索→友人3人取り憑かれる→あーもう滅茶苦茶だよ、という実によくある感じの内容なのですが、この展開のさせ方というか組み立て方が実によくない。具体的には、とにかく展開に起伏がないのがいけません。

 ヒロインが元々幻聴の病気持ち(統失?)で、不気味な声が定期的に聞こえてくる演出は良しとしましょう。そして、パーティーしたノリで廃病院探索することになった辺りまではまだいいですよ。ここまでの展開は質、スピードともにまあ許容範囲でした。しかし問題なのはここから。

 さて、同級生3人組が埃(遺灰?)まみれになり、徐々に人格が侵食される展開を迎える中盤以降、ここからがこの映画の本領発揮です。何が起きるって、何も起きないんですよ。主人公の統失が悪化する描写や、友人たちの様子がちょっとおかしいな、なんか別人みたいな時があるな、程度の出来事はあれ、基本的には物語的な重要イベントはものの一切起こりません。今作での重大事件に当たる、学生の失踪事件と友人3人の人格完全破壊が起きるのは、もはや時間的分類で言うと完全に終盤に差し掛かる辺り(約50分付近。本編は約90分)です。そこに至るまでの間は、物語的には何も起きてないのとほぼ同義。

 しかも、失踪事件&人格破壊が起きたら起きたで、それ自体の扱いが軽いためになんの盛り上がりもないと言うのも致命的。失踪事件とは言いますが、劇中での扱いは「あの子の姿が昨日から見えないの、なんか知らない?」程度の扱いですし、人格破壊とは言いつつもその描写はかなり露骨&かなり唐突な豹変っぷりで、じわじわと日常が侵食されていく恐怖だとか、まるで別人みたいで不気味だとか、そういった演出にはことごとく失敗しています。

 そもそもですよ、この映画を起承転結で分類すると、
→スタート〜廃病院探索、その後の日常
→失踪事件発生、友人の人格崩壊
→友人たちを救うため、主人公再び廃病院へ
→事件解決
と言う感じになると思うのですが、この起の部分でまず50分使ってるわけです。しかも、この導入部分に深い意味とか見所とかあるのかと言うとそんなことはまるでなく、本格的に話が進み出すのはもちろん承に入ってからですし、挙句承に入ってからも展開が雑すぎてこれといった盛り上がりもないという始末。こんな展開が、この映画のほとんどを占めてるんですよ。導入50分も見せつけられて、やっと話が動き出したかと思ったら起伏も面白みも見所もまるでない。そりゃもう面白いわけがない。

 そしてなんとか事件解決に突入するわけですが、そもそも承の部分がしょっぼいのでここも盛り上がるわけがなく。結局取り憑いた霊を退治してくれたのも他の霊だったし、除霊条件がまるではっきりしないせいで完全にたまたま除霊できただけにしか見えないし、あんまり残り時間なかったからか作るの飽きたからかは知りませんが、精神病院再突入後はこれまでより一層雑で急で何したいのかよく分からん展開に

 咥えて、ヒロインの幻聴の正体もよく分からなければ、失踪事件の犯人も分からん、警備員のおっさんの正体も分からん、そもそも霊は何がしたかったのかも分からん、ごちゃごちゃに3人分の遺灰吸い込んだのになんで都合よくきっちり一人一つの霊に憑依されたのかも分からん、そもそもこんなやばそうな施設でなんで3人だけ霊になって巣食ってたのかも分からん……と、もう設定的にも分からんことだらけで実に雑かつ適当な作り。おうおうやる気あんのか?


 
 総評ですが、これは駄作。そう言わざるを得ないと思います。何よりも、内容的にとにかくボリューム不足でありながら、あろうことか起の部分を2倍ぐらいに希薄してそのまま提供すると言う明らかな調理ミスを放置して出してきたところ。起の部分で完全に勢いを殺してからまったり承に入ることで何の起伏も起こさせず、そのまま急スピードで転結を済ませて良い印象を与えない見事な采配。これにはさすがに、首を横に振るしかありませんでした。

 と言うわけで、オススメはしない映画です。それでは今回はこの辺りで!