どうも皆さまこんにちは、お久しぶりです。投稿サボりにサボってますごめんなさいこんにちは。


今日はですね、私どうしても皆様にご紹介したい映画がありまして、こうして久々に筆を取りました。さて、皆様は現在上映中のこちらの映画、事故物件怖い間取りという作品をご存知でしょうか。

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最近CMなんかもやってるので、知ってる方も多いと思います。これは私が、半年以上ぶりに映画館に行って見てきた映画があんまりにあんまりな内容だったので、こんなんに高い金を払わさせられて貴重な時間を潰された私怨100パーセントで記事を書いています。そのため、今回かなり私的感情全開で書いています。ご了承の上お進みください。

ま、ツイッターとかで今作の感想を検索すると、意外と好評の声が多いようなので、自分一人くらい酷評しても……バレへんやろ。


それではまず、今作を知らないという方のために、あらすじと予告編をどうぞ。


【あらすじ(TOHOシネマズより抜粋)】

TV番組への出演を条件に、「事故物件」で暮らすことになった芸人の山野ヤマメ(亀梨和也)。その部屋で撮影した映像には白い“何か”が映っていた。番組は盛り上がり、ネタ欲しさに事故物件を転々とするヤマメ。しかし人気者になっていく一方、次々と怪奇現象に巻き込まれていく。そしてある事故物件で、ヤマメの想像を絶する恐怖が待っていた――。


【予告編】

https://youtu.be/85sfRzzLrn8



さて、では早速詳細な感想を。

まず、私はホラー耐性皆無です。ほん怖とか世にも奇妙な物語とかのちょっと怖い話を見ると、リモコンに手をかけて音量を下げ、目を出来るだけ細めて見えるか見えないかのギリギリを攻め、見終わった後にトイレに行けなくなる程度にはホラー耐性がガバガバです。でもホラーすこなんだ。


さてそんな私が、久々の映画館、しかもホラー映画ということで、ネタバレなども一切見ずに意気揚々と向かったんですよ。

そんな今作、見終わった時の率直な感想は「クソ映画掴まされたな」でした。

この映画の良い点悪い点を分けて考えると、以下のように整理できます。


【良い点】

・ホラー描写のレベルは悪くない(ビビリ視点)


【悪い点】

・あれもこれも欲張った結果、全てにおいて中途半端

・終盤の展開





なお、ここから先は今作のネタバレを存分に含みますので、まだ見ていない方はご注意を。





では行きましょう。まず良かった点、ホラー描写について。

今作はその名の通り、事故物件に住んでみたら様々な怪奇現象に襲われる、という体験談風の映画なのですが、この怪現象自体のクオリティは低くはなかったです。私は割と終盤まで、ビビり散らかして時折半目になりながら見てました。ですが、一緒に行ったホラー耐性のある友達曰く「(つまらなさすぎて)初めて映画館でスマホ弄りたくなる人の気持ちが分かった」との事なので、あんまり期待するほどのものでもないでしょう。まあ少なくとも、テレビでやってる心霊特番程度のクオリティはあります、良くも悪くも。



ではなぜ、ホラー映画を見に行ってきちんとビビれた私が、今作をクソ映画呼ばわりしているのかというと、その理由はもうとにかく映画の作りが雑で全ての要素が中途半端になってしまっているから、これに尽きます。これこそが今作のダメな点です。


今作は一応ホラー映画に分類されるため、多分メインはホラー要素のはずなんです。なんですが、だったら全力でホラーしてればいいものを、それだけでは足りないと考えたのか、はたまた幅広い客層を捕まえたいとでも考えたのか、もうとにかく余計な描写をちょくちょく入れたがるんですよ。その最たるものが、クッッッッソ安いメロドラマ要素。こいつがもうとにかく今作の足を引っ張りに引っ張っています。それを解説するためにも、まずは今作の流れを順に追っていきましょう。


今作のあらすじは至ってシンプルで、売れない芸人が番組の企画で事故物件に住んでみたら、様々な怪現象に襲われる、というものです。この内容を、住む物件を変えながら、計4軒分やります。これが今作のメインストーリーなはずなのですが、今作にはこれとは別に、もう一つ物語の軸があります。それが、主人公が自分のファンであるという女性に出会い、なんやかんやあってお互い惹かれて結ばれてハッピーエンド、ちゃんちゃん、というもの。


この二つの展開を交互に織り交ぜて行って物語が展開していくことになるんですけど、はっきり言ってこの二つの噛み合わせが絶望的に悪い。こっちは心霊現象はじめとしたホラー描写、ないしそれに関連した展開が見たいのに、合間合間にいちいちメロドラマ展開をちょくちょくちょくちょくぶっこまれるのは、はっきり言って邪魔としか言いようがない。


また、百歩譲って、このメロドラマ部分が面白ければまだいいんですけど、これがまあ安い安っぽい。それはもうクッッッソ安い


内容としては、ヒロインはお笑いに対する自分の考えを熱く語り、お笑いに真剣になる主人公に惹かれ、彼のために身体を張って協力もしてあげていたのに、彼がお笑いを捨てて事故物件芸人としてブレイクしたことに困惑を覚え、かつ彼の身を案じて事故物件に住むのをやめてお笑いの道に戻るように提言するが、彼からしつこいと拒絶されてしまいます。しかし、主人公に拒絶されてからも一途に彼を思い、また彼のために行動してくれるヒロインのことをなんだかんだやっぱり主人公も好きになって結ばれておしまい、はいはいよかったね、ちゃんちゃん。


あのさ、これホラー映画でわざわざせんなん? こんなやっすい展開が毎回ホラー展開の合間に挟まれるせいで、いちいち緊張感がぶつ切りにされるんですよ。いや、と言うよりも、多分話の内容的にはこのメロドラマが主で、おまけでホラー足しました、みたいな出来だったので、こっちはオムニバス形式っぽいホラー展開を期待して映画館まで来たのに、結果見せつけられたのはクッッッッッッソやっすいメロドラマ、ついでにホラーみたいな内容だったんですね。これには本当にガッカリした。これいる?



ただこの映画、これで終わりではありません。これと肩を並べるくらい、いやもしかするとこれ以上にダメな点があります。それこそが、最後の物件における怪現象、いわばこの映画一番の見せ場であるラストシーンにおいて、なんの脈絡もない唐突な霊能力バトルが開催されることなのです! これ本当に酷いよ、これだけ見て欲しいがためにこの映画見てくれってくらい酷い。


一体どういうことかというとですね、今作は心霊現象メインのホラー映画のはずだったんですが、ラストシーンで突然ハリーポッターになります。以上。


……すみません、流石に説明を省きすぎました。正確には、ラストにいきなりゾンビの軍団とともにヴォルデモートが出てきて、相手が放ったアバダケダブラとこちらの放つエクスペリアームスがぶつかり合うという熱い魔法バトルが展開されます。

ね、意味分かんないでしょ? 大丈夫です、私も分からん。


もう少しだけ頑張って説明するとですね、今作は「事故物件に住むと心霊現象に見舞われる」という、見ての通り心霊現象を題材にした、歴としたジャパニーズホラー映画なのです。例えば、過去に殺人が起きたアパートで赤い服を着た女の幽霊が見えたり、カメラにおかしなものが映る、電話越しに聞こえないはずの声が聞こえる、果ては自殺した霊の怨念により、無意識に自殺しようとしてしまうなど、まあ内容の良し悪し、怖いかどうかはさておき、今作からは割と真面目にホラーを作ろうとしている印象は受けます。


しかし最終局面、製作陣は何を思ったのか、それまでのホラー展開を完全に放棄。ええ、もう完全にです。


今作の霊は上述の通り間接的な接触がメインで、主人公を事故に追いやろうとはしてくるものの、霊本体が実体を現して直接的、物理的に襲ってくることはなかったのですが、最後となる4軒目の物件においては、突然部屋のあちこちから複数体の霊が実態を伴って発生し、しかもまるでゾンビの如く主人公に物理的に襲い掛かってきます。しかし主人公は間一髪、上京して来た時に買ったお守りでそれらを全て退散することに成功!


ぶっちゃけもうこの時点で、私は完全に冷めました。それまで積み上げてきた、日本的ホラー展開を完全に投げ捨てて、「とりあえず物量揃えて、主人公襲わせてピンチっぽくしたろ!」という、クッソ安易な演出のせいで緊迫感台無しになったからです。しかしこの映画、これだけで終わらない。


さて、霊も全員退治して助かったと思いきや、そこに突然フードを被ったどう見てもヴォルデモートなおっさんがいきなり参戦し、魔法パワーを使って主人公のお守りを粉々に破壊。対し、そこに間一髪ハーマイオニーとロンが駆けつけ、持参した寒い傘で相手のアバダケダブラを防御し、火を灯した線香を杖に見立てて反撃のエクスペリアームスをぶちかましてヴォルデモート卿を倒してめでたしめでたし!この映画のラストは大体こんな感じです。

ね、意味分かんないでしょ? 大丈夫です、私も分からん。


さて、これ聞いて、「何だこの映画ホラーじゃねぇのかよ、じゃあ見なくていいわ」と思ったそこのあなた、あなたの感性は真っ当です。見に行かないことをお勧めします。

問題は、「なんだバトル展開あるのかよ、逆に興味あるわ」となったあなたです。あなたの感性も至極真っ当なのですが、そんなあなたに対してこそ私は言いたい。



悪いことは言わん、やめとけ。



何でかというとですね、この映画に対して、例えば貞子VS伽倻子とか、来る、はたまたカルトみたいな、所謂良質な心霊バトルを期待して見にいくと大きく期待を裏切られることになるからです。なぜならこの映画、その他の「前半ホラー、後半心霊バトル」の映画に比べて、ホラーからバトルへの展開の切り替え方が圧倒的に下手だからです。私もこういう心霊バトル系の映画は大変にすこなのですが、ぶっちゃけここまでホラーからバトルへの切り替え方が下手な映画初めて見た、というくらい今作はこの切り替えが下手です。

ド下手です。


例えば他の作品、最近だと「来る」なんかは、まさに今作のように「前半ホラーだと思ったら後半は心霊バトルものになった」という作品なんですが、あちらは心霊バトルに移行する伏線の張り方や納得のさせ方が実に上手です。前半のホラー展開のうちから強力な霊能者の存在を匂わせたり、対峙する怪異に対し、これはもう祓うか殺されるかしか選択肢がないと思わせ、その後の対決を匂わせてくれたりするなど、いざ後半のバトル展開を迎えても、それをすんなりと受け入れる伏線、展開がしっかり用意されているんです。


ところが今作には、そんな丁寧な伏線などは一切ありません。そもそも今作は、事故物件に住む怪現象に見舞われる次の物件怪現象→……を繰り返していく話なので、別に除霊が目的だとか生き延びるために怪異に対峙しなければならないとか、そういう話ではないのです。怪異が嫌なら事故物件に住むのをやめればいいだけの話ですし、そもそも物件毎に出てくる怪異は違うため、わざわざ怪異と対峙する必要性もありません。しかも今作は実話がベースなので、事前にネタバレを知っていた人以外は、十中八九今作は、霊に対する対抗策がどうこうとか霊と対決して除霊するとかではない、一方的に霊から蹂躙される系の話、所謂よくある日本的心霊ホラー映画なんだな、と思って終盤の展開を迎えたはずなのです。実際、上京直後に出会う高田純次以外には霊能者っぽい人は出てこなかったですし、純次の出番もそれっきりでしたからね。


そんな空気の中、いきなり正体不明のフードおっさんことヴォルデモートが出てきたかと思えば、そこにノコノコと霊感強いだけのヒロインと元相方がやってきて、除霊の除の字もなかったのに突如安っぽい魔法バトルが始まり、結果特に苦労もせずヴォルデモート倒しますからね。この結果、来るやカルトのような「おっ、これバトルものだったのか!強そうな霊能者も出て来て、この後のバトル展開が楽しみだな!」というワクワク感的なものがガチで皆無で、「突然出てきた正体不明のキャラが何の脈絡もなく始まった魔法バトルに負けた」という冷めた感想しか持てませんでした。つまり、ホラーバトルへの推移に必須である、「これバトルものだったのか!」となる気付きのワンステップが完全に抜け落ちているわけですね。これが非常に良くない。


いや、魔法バトルをやるなとは言っていないむしろやってほしい。そういう展開大好物なのでやっては欲しい。ただ、やるならやるで、きちんと土台を積み上げてからやれと言っているのです。


来るやカルトは、前半のホラー展開から後半のバトル展開への推移が上手で、展開自体は大きく変われども、同じ作品内、同じ世界観の中で話が動いているという実感がちゃんと持てました。対して今作は、マジで突然見てる映画変わったんじゃないかってくらい唐突に、突然に展開が切り替わるため、これ真面目にやってんのかふざけてやってんのか、真剣に見て欲しいのか笑って見て欲しいのか分からなくなるんですよ。言うなれば、テレビで心霊番組見てて、CM開けたら突然ハリーポッターが始まり、「あれ、さっきまで心霊番組見てたはずなんだけど?」ってなるような感じです。そのくらい、今作は展開の切り替え方がとにかくド下手


体感としては、フランス料理店にフルコース食べに来たら、締めでいきなりラーメン出されたようなもんです。そんな事されたら、いくら美味いラーメンが出てこようが、またどんだけラーメン好きだろうが、まずこう言いますよ。「え?ここフランス料理店ですよね?」

しかも、このラーメンが美味ければまだいいんですよ。でも出されたのはまさかのカップヌードル。こんなことされたら、普通の人ならこう言いますよ。「いや、フランス料理食べに来たんだけど?」


と言うわけで、切り替え方も下手なら終盤のバトル展開自体も対して面白みがあるわけでもなく、途中のホラー展開も安っぽいメロドラマのせいでテンポ台無し、緊張感ぶつ切りと、なんとも全体的に中途半端なのがこの映画です。この映画を楽しめるのは、最初からフランス料理でなくカップヌードルが出てくるのを知ってて来ている人か、いつ如何なる状況でカップヌードル出されても文句言わずに食べる人、後は主演がジャニってればなんでもいい人くらいじゃないですかね。真面目なホラーやるならそれ貫いて欲しかったですし、魔法バトルやりたいんならそれに持っていくまでの展開をきちんと整理してくれとしか言いようがないです。


というわけで、まあ興味があればレンタル始まった後にでも見てみればいいんじゃないでしょうか。一応、私くらいホラー耐性ない人なら、終盤手前くらいまではそれなりに楽しめます、メロドラマ部分全部いらんけど


読み返してみれば、レビューというより文句になってしまいましたが、これにて私の恨み節は以上です。ご視聴ありがとうございました。